プラダを着た悪魔

10年近く前にはやった映画だが先日TVでやっていたため
今更ながら見てみたのだが非常に面白い映画だった
この先はネタバレありのなのでよろしく

特に自分がこの映画でおもしろいと感じたのが
この映画では色々な立場でビジネスにあたっている人がでてくるのだが
その全ての人が正しい意見を持っている点が非常に優れていると感じた
この手の映画だとよくあるパターンで
いやで無能な先輩がいたり、イヤミなだけのライバルがいたり、怠け者の友人がいたりと
誰の目から見ても間違っている人物というのが出てきて
主人公と対立し主人公を正しい人物に仕上げようとする映画多いのだが
この映画では全ての登場人物がしっかりした信念をもっており
全てのキャラクターに共感できるのだ

先輩のナイジェルは仕事にプライドを持って望み
主人公の態度をみて「その席には多くの人が座りたくても座れない席にいることを自覚しろ」
と非常に的確に主人公の気持ちを見透かした上で
主人公が困った中きっちり助けてあげている

ライバルのエミリーも自分の仕事にプライドをもち
主人公以上に努力を行い、自分の立場を守ろうとしている
もちろん回りを蹴落とすために汚いことをするわけでなく
ただまっすぐに努力している

そして友達も主人公を茶化すシーンこそあるものの
主人公が最初の信念を忘れ道を踏み外そうとしているときに
はっきりと注意をしている

その中でも一番輝いているのがメリル・ストリープ演じる女社長のミランダ
見る人によっては年がらイヤミを言って無理難題を言ってくる
まさにタイトルのプラダを着た悪魔なのだが
登場シーンから皆に仕事の話を的確かつ端的に指示を行う姿
そして皆から恐れらると同時にただ出社するだけで全ての部下に活がはいる
社長として威厳名触れる振る舞い
そしてただ偉そうにするするだけでなく
主人公がベルトの違いがわからないと指摘するシーンでは
ファッションの知識を活用し完膚なきまで叩きのめす
知識とその頭の回転の速さ
また、その後主人公を認めていくなかで
より高いハードルを要求していき
それを達成した主人公に対して社内でも栄誉ある
パリの出張のお供に大抜擢するという決断力
自身が周りの謀略により失脚させられそうになるシーンで
主人公が右往左往する中で、一人先をいき
皆の裏を書いて周りを思うように動かす人心操作
更にラストシーンで目をかけたにもかかわらず突然転職した主人公に対して
能力を認め、べた褒めの紹介状を送る器のでかさ
上司としてこれほど優れた人物はいないであろうと思われる大人物である
一応この作品の主人公はアンハサウェイ演じアンディと設定されているが
実際には主人公以上の存在感をあらわしているキャラクターである
世の中でも実際にいるが天才過ぎて周りが付いてこれずに
一部で悪い評価を受ける人がいるがまさにその代表例であろう
そしてそのことをわかった上で働いている
離婚のシーンでも離婚の悲しさを語るシーンで
悲しさ浸るが自分は引き換えに仕事を選んでいるのだから
当然の結果であると受け止めている

と女社長をべた褒めしたのだが
それに対となる主人公アンディも人間として非常に魅力的なキャラクターである
主人公は本来入りたい会社に入るためのキャリアプランの中で
読んだこともない雑誌の編集社の面接を受ける
日本だと新卒至上主義のためあまりこういった行動をすることがないのだが
アメリカでは転職でキャリアを積んだ人間でないと入れない会社があり
ある程度転職することを前提とした社会のため
このようなことがおきるのだが
それにしてもトップファッション誌だそのステップアップの会社というのは
なんともファンタジーなストーリーであるが
ここは映画ということで目をつぶろう
ともあれ大手ファッション誌にはいった主人公は
キャリアアップのためにと必死で働いていく
最初は馬鹿にした業界であったが働いていく中で
どんどんと仕事の面白さを覚えていき
最後にはライバル(本人はライバルとして意識がないが)のアシスタントを押しのけ
栄光のパリ出張の切符を手にすることになる
そこまで成長していく中では
友や恋人に悪く言われてもプライドを捨て必死に勉強し死後に没頭し
悪魔社長の無理難題にも必死でがんばり
そのトラブルを乗り越えていく
そこまで努力しつかんだ地位を
最後には信念の違いという理由で
仕事を捨て元々自分が目指していったものに舵を切り替える
出張中突然携帯を捨てるという
映画の演出上非常識なシーンではあるが
散々の努力の成果を一瞬ですてるというのは非常に勇気のいる
すごいシーンである

日本とアメリカの文化の違いもあるだろうが
改めて自分の仕事について考えさせられる
非常に考えさせられる映画だった

 

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