先日見ました演劇のレビューです
既に全後援日程を終えてますのでネタバレありの内容にしております。
先に書いておきますが今回は定価でチケットも買っていますから
言いたいほうだい書いていますので
関係者の方で読んで、傷ついても一切責任を負いません
読まれる方はそのことを前提に読んでください。
ちなみに見たのはBキャストです
忠告しましたよ
はっきりいうと脚本、演出がかなり悪かった
まずストーリーが成果の出ていない庶務課が
起死回生のイベントを開くことになるという出だし
庶務課は事務をやる部門だから
一般的に明確な成果なんて出ないし
庶務課がアイドルイベントをやって成果をだしたところで何の評価にもならない
いくらフィクションといっても前提がひどすぎる
その所為で世界観に入り込むまで時間がかかった
庶務課には、ガンダムオタク、昆虫オタク、爬虫類オタク、特撮オタク、コスプレオタク
そしてアイドルオタクの6人で構成され、それぞれいいキャラクターを出していた
冒頭のキャラクター紹介でうまく入り込むことができた
キャラクター紹介が終わったところで早速アイドルイベントを開催すべく
みなががんばるというシーンだが音楽だけで
具体的に台詞なしで小道具に書かれた後何日という文字を見せ
日数の進行見せるという演出
方向性だけは非常にいい見せ方だが
時間配分、各役者の動かし方が下手すぎて
さっぱり伝わってこない・・・・・
アイディアがいいだけに残念だった
開催1日前から普通のシーンに戻る
1日前にしてアイドルと連絡が付かないことが判明し急遽替え玉を立てることになる
替え玉は社員の一人で、それまで全くしゃべらず顔を隠している特撮オタク
そして顔を出すと美人という鉄板の流れ
ここは安定の運びでアイドルの練習をを行い
なんとか本番の日を迎える
当日を迎えたところで、なんと本人が急遽来てしまう
ここから前半までほとんどキャラクターが語られなかった
アイドルが急に主人公のように話の中心になる
アイドルがドタキャンしようとした理由を話し
そしてアイドルの過去について急に語りだし主人公扱いで
ドンドン話しが進んでいくが
アイドルのキャラクターがメチャクチャでまったく共感をすることができない
そもそも、アイドルの名前がノウメンレナと能年 玲奈をぱろった名前なのだが
そのネーミングに関しては一切生かされない
演劇やドラマというのは名前にもキャラクター性を出すべきだと思う
かっこいいキャラにはかっこいい名前、
おかしな人にはおかしな名前
モブには目立たない名前
折角ここまでいいキャラクターで攻めてきたのに
ここで一挙にひっくり返される
そしてアイドルのステージが始まるのだが
ここで唐突にこの舞台のテーマ
マスカレード(仮面舞踏会)について語りだす
人は誰でも仮面をつけているという話なのだが
もっていき方が雑すぎてさっぱり感動しない
そして折角のライブも中途半端に歌を流しておしまい
この舞台の流れであれば一曲ちゃんとやるべきではないかと
ライブが終わり後日談
ヒロインの特撮オタクが好きな昆虫オタクに一歩踏み出せそうで
踏み出せずにがっかりして終了
ラストは予定調和で終わり締めとしては良かったと思う
細かいところでいうと暗転の使い方が意味がわからなかった
特に大きく場面が変わる場所以外でも使っており「ん?」と何回かなった
コネタを結構はさんであったのだがどれも中途半端
みんなわかるでしょうと言わんばかりに丸なげで
ほとんど説明なしもしくはかじるだけで
誰をターゲットにしているか不明
一番ひどかったのは古畑任三郎
まねるようでまねず、台詞回しを寄せるわけではなかった
あれなら何もしないほうがましというレベルだった
さてここで各役者さんに批評に移りますが
その前に一点として、演技力は全員非常に高かった
この規模の劇団だと、ただ叫んでるだけで演技といえないようなレベルが多いのだが
この劇に関しては全員がレベルの高い演技をしてくれた
なので上に脚本をボロボロに書いたが
劇全体の感想としては非常に楽しめた
その上で各役者の批評について
まず主人公、西村 賢さん演じる昆虫オタク
本当にうまく演じれていた、脚本的にもちゃんとキャラが固定しており
ケチのつけようがないレベル100点満点で90点台の演技だった
続いてヒロイン工藤 夕輝さん演じる特撮オタク
こちらも非常に高い演技力、前半部分の声を出さない演技もうまくできていたが
これは脚本、演出にかかわる部分か本人の演技力かはわからないが
後半しゃべるようになってからは前半の特撮オタクで声を出すのも恥ずかしい設定が全くなくなってしまっていた
難しいのは承知の上だがそこを踏まえた上での演技が見たかった
ある意味もう一人の主人公田辺 渚さん演じるアイドルのノウメンレナ
この人に関しては一定以上の演技力があると思うのだが
脚本上キャラクター自体が非常に悪く判断がつかないところだ
しかも途中何理由もなく舞台に来て顔を出したり(全く説明がないので演出かも不明)
本当に脚本が悪いとしか言いようがない、キャストが交代性なのだが
時間ががあれば彼女ヒロインの日も見てみたかった
演出、監督の矢ヶ崎 一樹さん演じるゴショガワラ
安定した演技力があったが特出する点もないので特筆することはなし
常に劇を引っ張る役にあった下地 省吾さん演じるミツルギ
このキャラクターは終始舞台を引っ張るポジションで
かつ感情の起伏が激しいシーンも多いため演じるのが非常に困難であったと思うが
非常に高いればるで演じきっていた
MVPが在ればおそらく下地さんに送られべきものであろう
ただ、残念だったのが彼は本業がお笑い芸人らしいのだが
前説の部分のフリートークや笑いのシーンにおいては
他の方と比べても笑いが薄かった
ツイッターで矢ヶ崎にこっちの世界に来ればいいのにと書かれていただが
私からも見てもお笑いのセンスより役者としての才能のほうがあるように見られた・・・・
おそらく台本どおりにやるコントで力を発揮できると思うので
良い相方とめぐり合うことを祈っている
土井 竜太さん演じるガンダムオタク
他の方同様に高い演技力をもっており
かつすごいと思ったのが非常に間の取り方がうまいかった
キャラクター的出番が少なかったが
まちがいなく高い演技力が伝わった
ただ、誰のせいかはわからないが舞台の上で本物のスプレーを拭くのは頭がおかしい
ただでさえ狭いステージなのにちょっとは考えるべきだ
Яiekoさん演じるコスプレオタク
このキャラクターはこの舞台でほとんどいない突っ込み約
本業はミュージシャンらしいが、高いレベルで演じきっていた
いきさつはしらないが、折角なら音楽的なシーン与えても良かったと思う
おそらくもっと力を持っていたであろうに残念
最後に土井 竜太さん演じる爬虫類オタク
彼はこの舞台が始めての舞台とのことで
はっきりいって出演者の中で一番演技力がひくかった・・・・
とはいっても一般的に見ればレベルは低いほうではなった
これからが楽しみな新人でした
チケットは3,200円だったが
はっきりいって劇自体には3,200円の価値がないと思ったが
出演者全員への未来への投資も含めれば
納得の内容であったと思う
みんなの未来に幸あれ