DYS CASCADE 中川海二

ある日、山中に放置された血を抜かれた、謎の全裸女性の他殺体が発見され、その事件を解決していく、バディサスペンスもの、全6巻でまとまった作品です。この作者の話は最後までねりにねられた作品となっていますので、ストーリーのネタバレがあると楽しめないと思いますので、底につては何も触れないでおきます。

しいていうのであれば、ラストについては、もうちょっと置きどころがあったのでは思いました。ただ、全体としては非常に優秀な作品のため、サスペンス好きの方にはお勧めの一作です。

大蛇に嫁いだ娘 5 フシアシクモ

タイトルまんまで、山の神としてあがめられている大蛇にというだ人間との愛憎物語です。

この巻では、前の巻で生まれた、大蛇と見世の子供の話が中心になります。
子供の姿は、片方は蛇、片方は人間で、考え方、性格がかなり異なった二人に描かれていて、その対比が楽しめます。
人間に溶け込みたくない、人間の形をした娘と、蛇の形絵をしているが人間と仲良くなりたい息子、人間から拒絶を受け、右往左往する二人、わかりやすい対比になっていますが、話はシンプルに進んでいくので、どの人も受け入れやすい話になっているかと思います。

中年童貞 桜壱バーゲン

本日は表題の漫画レビューです。

漫画の内容簡単に説明すると中村淳彦さんによる
現代社会の闇に切り込んだルポ漫画です。
その扱っているテーマはタイトルの通り
中年でも性経験のない中年童貞について扱っています。
中村さんが過去に取材した様々な童貞について淡々と描かれています。

私の感想を書く前に、この作品のAmamzonでのレビューについて触れてみたい
ほとんどのレビューがこの作品を不快に思っているという内容だった
本作品は中年童貞を誇張して記載し馬鹿にしていると怒るか
もしくはフィクションとして笑っている人
内容を信じているとしても、他人事して笑っている
もしくは過去に中年童貞から被害を受けてしみじみ実感している人たち
ほとんどがそんな感想だった

私のそれら全てと異なる感想だった
まず前提として幸いなことに私は中年童貞ではない
だが、おそらく人生の歯車がほんのわずかにずれただけで
この漫画に出てくる中年童貞になってしまっただろう
見ていて彼らに非常に共感できた

出てくる人物たちは普通の人たちから見れば
非常に不快で出てくる人たちの気持ちがわからないだろう
何の努力もしていないように見える人もいるだろう
なんでそんなに人が不快に思うように動くか理解できない人もいるだろう
そんなことは、周りから見ているから言えるのだ
本人はおそらく本人なりに努力している
なぜ自分が女性にもてないのか、女性はなぜ自分を理解してくれないのか
全く理解ができないから、どんな努力をしていいのかわからないのだ

小さい頃偶然か、家庭環境か、それとも見た目か、ADHDのせいかわからないが
幼少のころより女性に縁がなく嫌われていた人間には
女性と付き合っていくことが全く理解できないのだ
この中年童貞に出てくる人にある共通点があるのだがわかるだろうか
それは友達がいないのだ

まず第一に女性の友達がいない
女性と付き合いなれていないから口説くことはおろか
その目標に対してどのような努力をしていいのかわからない
女性の友達がいなかったとしても
女性友達の多い友人がいること
これがいれば、間接的でも女性の心理を考えることができる
そういったチャンスもなく生きてきた彼らを責めることができるだろうか
皆そういった組み合わせがずれていれば同じようになっていたのではないだろうか

私は出てくる中年童貞の気持ちが非常によくわかる
同じような経験もたくさんした、同じような心理状態にもなった
だが、わずかなきっかけとわずかな幸運があったため
同じような結果にはならなかった
これはルポ漫画だから解決策を提示することが目的ではない
本当に問題点だけを浮き彫りにさせるだけの作品だ
だから、悲しい現状をみせておしまいである

だが読んだ人たちは違うはずだ、これを読んだ後に動き出すことができる
何も彼らにSEXさせてやってほしいとはいわない
だが、もし彼らと出会うことができたら
わずかなチャンスをあげてほしい
彼女をつくるヒントあげてほしい
彼らの頭にはきっかけを作る方法も思いついていない
どんな努力をしていいのか全く分からない
ほんのアイディアだけでも与えてほしい
中年童貞と馬鹿にしないでほしい

どんなに体がかたい人でもベターッと開脚できるようになるすごい方法 Eiko

一時期はやったストレッチに関する本です
売りとしては本のタイトルのとおり
1ヶ月で開脚できるようになるというストレッチのやり方が書いてある本です。
結論からいうと誰でもというのは嘘です

私もこちら2ヶ月やりましたが残念ながら開脚はできませんでした
ただある程度柔軟にきくのは嘘ではなく
胡坐がかけないぐらい体が硬かったのですが
これを1ヶ月程度遣ったことにより胡坐がかけるようになりました
ただある一定以上から効果がなくなってしまうようで
誰でも開脚まではたどり着けないようです・・・・・

東京タラレバ娘 東村 アキコ

ドラマ化、映画化、バンバン映像化をしている天才マンガ家東村先生の作品です

ストーリー30過ぎて結婚していないどころか、彼氏もいない
いわゆる負け組みの女性たちのリアルな戦いの物語です

ストーリーの序盤では30過ぎた女性の現実を冷たく突きつけるストーリーとなっています。
若い頃は色々な男も言い寄ってきていた、仕事もやりがいがあって勢いもあった
それがいつの日からか、男からは声がかからなくなり
仕事も追い詰められてきた
昔ふったいまいちな男は30を過ぎると高値の男に
そんな辛い女の現実を突きつけられ
あの時ああしてタラ、あの時ああしてレバ
タラレバ
いうタレラバ娘たちの物語です

巻末には実際のタラレバ娘たちの叫びの相談室もあります

とここまで書いているとただただ30過ぎた女達の悲惨な現状だけの物語に見えますが・・・・

この先はネタバレになりますのでネタバレが見たくない人はここで閉じてください

 

 

 

とここまで30過ぎたオバサンに現実を突きつけるストーリーにもかかわらず
最後はいい感じになったそれなりの男性を振って
いきなりイケメンといきなりくっつくという
少女マンガ特有のイケメン絶対正義の悪魔の展開に・・・・・・

女あいつでもイケメン好きがこの作品のテーマだと思ってしまう

デビルマンレディー  永井豪

永井先生によるデビルマンシリーズの作品となります。

このレビューにはネタばれが多くなっておりますのでネタバレがやなかたは見ないでください。

 

まずデビルマンシリーズの作品と書きましたが
本作品とデビルマンの関係を説明するのが難しい
デビルマンの続編かといえばそうでもない気がするし
デビルマンとパラレルワールドといっても少し違う
なかなか一言では説明が難しいです。

簡単にストーリーを説明すると主人公の高校教師の不動ジュンが
とある事件をきっかけにデビルマンレディーに変身できるようになり
色々と物語が進んでいきます。

序盤はデビルマンをただ女にしただけの作品のように思えるのですが
物語が進むにつれ元作品のデビルマンとの関係性がでてきて
どっちに話が進んでいくかまったく予想つかない展開が進んでいきます。
作品は通常版で17巻で完結するのですが
17巻の途中でもこれは話が終わるのかと思ってしまう展開です
以前にもレビューを書いたZマジンガー、マジンサーガのように中途半端に終わるのでは
と心配になりながら読んでいましたが
キッチリ完結しているのでご安心ください。

しかもラストはまったく想像できない展開でした。

現在では新品では入手困難で、電子版も出てない作品のため
一応ダイナミックにネタバレを以下に記載させていただきます。

途中デビルマンの主人公が出てきて
デビルマンレディーは一体何なのかという展開が続いていくのですが
主人公不動ジュンと友人のアスカ蘭はサタンの生まれ変わり(?)でした

 

 

 

 

トモダチゲーム 佐藤友生

タイトルからわかるようにデスゲーム系の作品となります。

以前に書きましたようにデスゲーム系の作品は
アクションタイプ
知能タイプ
友情タイプ
心理タイプ
の4つに別れますが

こちらの作品は心理タイプに当てはまる作品です
ですのでゲームの必勝法も
相手の気持ちありきで話が進んでいきます。
知能体力が必要なゲームも相手の心理を突き崩して買っていく展開です

心理系デスゲームが好きな方には文句なくお勧めのマンガとなります。
人の心理に関して説得力があり
物語の展開も非常におもしろいです。

 

DIRTY~ダーティー~  富沢順

企業戦士YAMAZAKI,殺し屋麺吉の富沢先生による
サスペンス作品となります
過去ににレイプをされた経験をもつ美女と
六本木署の刑事による刑事ものとなっています。

キャラクターもよく、ストーリーもミナミの帝王の天王寺先生が担当しているだけあって
しっかりしているのですが

原作とマンガが余りマッチしていないようで
惜しい作品となっております

一読の価値はありですが
両先生のファンでなければあまりお勧めできません

吊金先生 加茂ユウジ

学園物のコメディです

ストーリーは謎の新任教師吊金先生、彼の教育方針は
金で生徒のやる気を引き出すというもの
出席したら、お金をわたし、テストでいい点をとったら金を渡す。
生徒に問題があれば金で解決
という設定的にはおもしろそうな漫画なのですが

この設定にもかかわらずお金のスケールが小さく
キャラクターも魅力が少なく、2巻で打ち切りも納得の内容でした

おそらく暗殺教室のヒットをうけて似たようなものを新人作家にかかせた結果かと思います。

東大一直線 小林よしのり

おぼっちゃまくんの小林先生によるデビュー作です。

内容は小林先生といえばのギャグマンガとなっており
すごい馬鹿の主人公が東大を目指して奮闘するという作品です
当時のジャンプではかなり人気をはくし
こち亀ともコラボしたりしております。

この作品ですが小林先生が大学を卒業とともに
すぐデビューした作品ということもあり非常に絵が下手です。
同先生の代表作のゴーマニズム宣言でかかれておりましたが
学生の頃からマンガをずっと書いてきたとのことですが
とてもそうとは思えないほどのできばえです
ちなみに小林先生デビュー当時はスクリーントーンも知らなかったということで・・・・

ただ、やはり多くのヒット作を生み出した天才のデビュー作だけあって
非常に勢いがあり、かなり笑わせてもらえます
ギャグばっかり遣るかと思いきや
急に社会風刺を行ったり
ラストでは友人が自殺してしまったりと
一筋縄ではいかない作品です

ちなみにこの作品が出た当時はベビーブームの世代の受験で
今とは比べ物にならないほどの競争率だったと伺います。
なので今読むと若干完成がずれるかと思いますが
読んでしまうとその勢いに圧倒されることでしょう。

ただ現在だとこの作品を手に入れること自体が難しいです・・・
小林先生、もっと電子書籍に力を入れてください

どとーの愛 小林よしのり

おぼっちゃまくんの小林よしのり先生による恋愛マンガです

ストーリーは主人公と幼馴染の男、女の
男2女1の三角関係をめぐるラブコメディです。

これだけ書くとただの恋愛マンガと思われますが
濃いキャラクターたちによる競演は大爆笑を誘います

空手家で貧乏な主人公
金持ちだが馬鹿の幼馴染
超能力が使えるヒロイン
超ブスの主人公の妹
金持ち幼なじみの下の処理をする美人秘書
主人公となぜか結婚することになる老婆(熱愛)

設定だけでもかなりひどいことになっています

なお、作者としてこのマンガ一番伝えたいテーマは「愛」となっております

ちょうどこの連載が始まった頃のTVドラマとうと
トレンディドラマ全盛期のまっただなか
どうにも世間で愛がかっこいいこと、おしゃれなこと、楽しいこと
といった軽いイメージが定着していくなかで
作者としては「愛」というのはかっこいいことでも、きれいなことでもおしゃれなことでもない
ただ人を馬鹿にするだけの愚かしいことである
人間の欲望のドロドロした部分を混ぜあい、
汚い部分をさらけ出しあい、争う非常に汚いことである
だが、その汚さを乗り越えるからこそ愛はすばらしいと
怒涛こそが愛のかたちであるというメッセージがある作品です。

東京アンデッド 佐伊村司

タイトルの通り東京を舞台にしたゾンビ物の作品です。
様々なシュチュエーションでゾンビトラブルを生き抜く人を取り扱います。
ちょと微妙な出来ですが、上下2巻なのであっさり読めます
ゾンビものが好きな人だけお勧めできますが
アイアムアヒーローのほうがおもしろいです。

Dr.NOGUCHI 新解釈の野口英世物語 むつ 利之

第三野球部のむつ先生による偉人伝です
いわずとしれた梅毒治療のきっかけをつくった偉人野口英世の歴史を
ほぼノンフィクションで描いています。
また、途中で打ち切られることなく続いているため
実際の野口英世人生がしっかりと書かれていますが
こういった偉人伝らしくかなり聖人として描かれているため
節々でちょっと人物描写に無理があったり、理解できないシーンがあります。

世間的には野口英世といえば幼き子頃におった
手の事故というハンディキャップを乗り越えて
世界的研究家になりあがった人物といわれており
ひたむきな人物像がイメージで強いと思われていますが

実際には自己顕示欲の強い金遣いが荒く、
思い込みの激しい人間だったといわれています。

野口英世が飲んだくれるシーンが多々描かれていますが
その中で借金まみれだった描写はほとんどありませんでした

特に見所としては
野口英世が若い頃に偶然であったフレクスナーというアメリカの研究家が
社交辞令でアメリカにきたら一緒に研究しようという言葉を真に受けて
実際にアメリカにいってしまうが
当然社交事例ないのでフレクスナーは野口のことすら覚えていないというエピソード

野口が日本の研究所で働いているときに
酒代ほしさに研究所所有の非常に高価な研究書を売りとばす話

野口が遊郭に入り浸る話

こちらがなかなか面白く描かれています

まさに新解釈に偽りなしです。

 

 

ドン・キホーテ憂い顔の騎士その愛 行徒

有名なスペインの作家ミゲル・デ・セルバンテスの小説のマンガ家となります。

私はドンキホーテを今まで読んだことがないため
原作との違いについて何も語ることはできませんが
非常に楽しむこと出来た作品でした

非常にうまくドンキホーテの心情が描かれており
何も出来ない中年の哀愁が絶妙です。

TOKYOTRIBE2Spinoff 井上三太

タイトルの通りTOKYOTRIBE2のスピンオフ作品を詰め込んだ短編集となります。

「海の休日」
その名の通りTOKYOTRIBE2の主人公、海の日常を書いた話です。

「ハシームの恋」
この短編集で一番というより、TOKYOTRIBEの中で一番面白いといっても過言ではない話です。
不細工の恋愛はいつも厳しい、そんな悩みをリアルに描いた作品です。

「テラさんの思い出」
こちらも名前のまんまで、TOKYOTRIBE2では出番の少なかったテラさんのエピソードを扱っています。

「東京爆族外伝」
街田THUGの外伝になります。アクションメインです。

TOKYOTRIBE2が気に入った人は買いの一冊、TOKYOTRIBE2でだめだった人は買わないほうがお勧め